UNITAS DOJO
UNITAS DOJO
  1. Top
  2. Jobs & Career
  3. 未経験年収300万円からの給与アップを目指すには?SESエンジニアのリアルなキャリアと評価の仕組み

未経験年収300万円からの給与アップを目指すには?SESエンジニアのリアルなキャリアと評価の仕組み

未経験年収300万円からの給与アップを目指すには?SESエンジニアのリアルなキャリアと評価の仕組み

未経験からエンジニアになったものの、年収300万円前後で頭打ち──。

しかし、「評価される人」になる努力だけでなく、“評価が上がる仕組みのある環境”を選ぶことが、年収アップの第一歩です。

本記事では、Unitasリクルーティングアドバイザーの小澤さんに、SESで働くエンジニアのリアルな待遇と、年収を上げるために押さえるべきポイントを伺いました。

現場を熟知するアドバイザーの視点から、未経験者でも実践できるキャリアアップの道筋を解説します。

昇給制度の有無が年収アップに直結する

同じSES企業でも昇給スピードが異なる

SESエンジニアとして働くうえで、最も大きな分かれ道になるのが、「所属している企業に昇給制度があるかどうか」です。実は、同じSES企業であっても、評価や昇給の仕組み次第で年収の伸びは大きく異なります

年に一度の昇給が“自動的に”行われる企業もあれば、スキルや貢献度によって判断される企業もあり、その違いが1年後、3年後の給与差に直結します。

たとえば、入社時の年収が300万円でも、明確な評価制度のもとで成果が適切に反映される会社であれば、1~2年で400万円台に到達するケースも珍しくありません。逆に、昇給ルールが曖昧な企業では、どれだけ現場で努力しても年収がほとんど上がらないという状況に陥ることもあります。

こうした事態が起こる背景には、SESの構造的な問題があります。SESは、クライアント先での業務が中心となるため、自社のマネージャーが日々の働きを把握しづらく、適切な評価が難しくなりやすいのです。

振り返りシート導入企業は満足度が高い

こうした状況の中で注目されているのが「振り返りシート」や「ミッションシート」を導入している企業です。こうしたシートを導入することで、エンジニア自身が半年や1年単位で成果・課題・学びを整理し、上長と一緒に振り返ることで、成長実感を可視化することができます。

単に「現場で問題なく働けているか」ではなく、「技術力がどの程度向上したのか」「どんな価値を提供できたのか」を定量的に評価しやすくなるため、モチベーション維持にもつながります。実際、このような仕組みを採用している企業は、社員満足度が高く、離職率も低い傾向があります。

企業の評価制度や具体的な昇給条件を確認する

さらに、評価制度の精度を高めるために「3軸評価」を取り入れている会社も増えています。

自己評価:自分がどんな成長を遂げ、どんな成果を出したかを自己分析する
会社評価:人事や上長が、会社の方針・期待に照らして成果を評価する
配属先評価:実際に常駐している現場のリーダーや顧客が、仕事の進め方やスキルを評価する

この3軸がそろうことで、現場と会社の双方から見た「正しい評価」が行われやすくなり、不公平感の少ない昇給につながります。

昇給が定期的にあるかどうかだけでなく、どんな基準で評価されるのかを確認することが、将来的なキャリアを考えるうえで重要になります。

これらを踏まえて転職活動の際には、求人票の「昇給あり」という一文だけで判断せず、

  • 評価の頻度(年1回か半年ごとか)
  • 評価者が誰なのか(現場・上司・人事など)
  • 成果の可視化の仕組み(ミッションシート、スキル評価表など)
     

といった具体的な運用内容まで確認しておくとよいでしょう。

しっかりとした評価連動型の昇給制度がある企業では、経験やスキルの積み重ねがそのまま給与に反映され、努力が報われやすい環境が整っています。つまり、SESエンジニアとして年収アップを実現するには、「どんな案件に入るか」だけでなく、「どんな評価制度の会社に所属するか」を見極めることが、最も重要なポイントなのです。

リクルートアドバイザー小澤さんアドバイス

関連記事

SES未経験エンジニアのリアルな年収モデル

ここからは、SES未経験エンジニアの実際の年収・キャリアアップのイメージを解説していきます。

以下の図は、実際に存在するSES企業の昇給制度をもとに作成した年収モデルです。未経験からスタートしたエンジニアが、どのようにスキルと評価を積み上げていくことで年収が上がっていくのか、そのリアルなイメージをつかめるように構成しています。

また、一般的な未経験エンジニアの入社後のキャリアとしては以下のような流れが想定されます。

<入社後の未経験エンジニアのキャリア>

入社 → 基礎研修 → 配属(Lowレベル) → Middleレベル → ハイエンド研修 → Highレベル

  • Lowレベル(スキルレベル1〜2)
    研修を終え、実務の基礎を身につけた段階。まだ指示を受けながら作業を進めるレベルで、年収はおおよそ280万〜330万円前後。基礎研修後の成績やコミュニケーション能力によって、配属先が変化します。

  • Middleレベル(スキルレベル3)
    現場において自力での作業が可能になり、上司やリーダーの指示のもとで独立して案件を回せる状態。年収は350万〜450万円程度で、3年を目安にこのレベルに到達できれば、次の「上流工程」に進む準備が整います。

  • Highレベル(スキルレベル4〜5)
    自律的に業務を進めることができ、チームをまとめる立場やリーダー補佐を任されるレベル。要件定義や設計、構築といった上流業務を担当し、年収は500万〜650万円前後が目安です。

 

多くのSES企業では、配属後にも段階的な研修を受けられる仕組みがあり、スキル習得をサポートしています。特に、ハイエンド研修では、クラウド・インフラ・セキュリティなどの専門領域を学ぶことができる場合もあり、より市場価値の高い人材へと成長できる可能性もあるでしょう。

一方で、キャリアの進み方や昇給スピードには個人差があります。自らの課題を把握し、資格取得や社内外の勉強会を活用することで、年収の伸びを大きく変えることも可能です。

近年は、ミッションシートやスキル評価制度を導入し、昇給プロセスを可視化しているSES企業も増加中です。これにより、努力が正当に評価されやすくなり、「成果を出せば確実に給与が上がる」仕組みが整いつつあります。

つまり、SESでのキャリアアップは「環境 × 努力」の掛け算だと考えられます。自分のスキルをどれだけ磨けるか、そして評価制度が整った企業に所属できるかによって、年収アップのスピードは大きく変わっていきます。

入社1年で差がつく!ステップアップするための3つの姿勢

評価制度や研修体制が整った企業を選ぶことは大切ですが、年収アップに直結するのは“自分自身の努力です。

特に入社1年目の過ごし方は、その後のキャリアの土台を決める重要な期間。ここで「言われたことをこなすだけ」で終わるのか、それとも「自分で考えて動く」習慣を身につけるのかで、3年後の給与にも大きな差がつきます。

以下では、未経験入社1年目に取り入れたい“3つの姿勢”を紹介します。

① 資格で“努力を見える化”する

SESエンジニアの世界では、どんなスキルを身につけたかを明確に示せる人ほど、評価されやすい傾向にあります。そのために有効なのが、資格取得による“努力の見える化”です。

多くの未経験者が1〜2年目で陥りやすいのが、「与えられた仕事をこなすだけ」になってしまうこと。しかし、キャリアアップには、3ヶ月程度先を見据えた学習計画を立てることが重要になります。

たとえば、「まずは基本情報技術者試験(FE)に合格する」「次の半年でLPICやCCNAを取得してインフラ基礎を固める」といったように、“次のステップに必要なスキル”を逆算して計画的に学ぶ姿勢が、成長を加速させます。

また、資格取得は単にスキル証明だけではなく、会社の評価制度にも直結するケースが多いこともポイントです。資格手当やお祝い金が支給されたり、昇給の条件として設定されている企業もあります。つまり、「学んだ分だけ年収が上がる」明確な道筋を描くことができるのです。

リクルートアドバイザー小澤さんアドバイス

② 「評価面談」で伝える力を磨く

SESエンジニアは、現場での働きぶりを自社の上長に直接見てもらう機会が少ないため、評価面談での「伝え方」が昇給を左右します。

1年目の面談でやりがちなのが、「頑張りました」「努力しました」といった感情ベースの自己アピールですが、これでは評価者に伝わりません。成果を“数字”と“具体的な改善”で語ることが重要になります。

たとえば次のように、事実と変化をセットで伝えると効果的です。

  • 「テスト設計工程での工数を20%削減しました」
  • 「レビュー指摘件数を月10件から3件に減らしました」
  • 「自動化スクリプトを導入して、チーム全体の作業効率を上げました」

このように成果を数値化して伝えることができる人は、評価者から見て“再現性のある成長をしている”と判断されやすく、昇給・昇格につながりやすくなります。

また、事前に自分の業務を振り返り、半年〜1年単位でどんなスキルを得たか、どんな課題を克服したかを整理することで、面談時の説得力が大きく変わります。

③ 「案件は選べなくても、学び方は選べる」

SESエンジニアとして入社した直後は、ほとんどの人が自分で案件を選べない状態からスタートします。自分のやりたい分野じゃないと不満を感じる人もいるかもしれませんが、どんな現場でも「学び方を自分で選ぶ」姿勢さえあれば、確実に成長することができます

具体的には、次のような行動を意識してみましょう。

  • 先輩エンジニアのコードレビューを積極的に見に行く
  • 定例ミーティングで出た課題を自分なりに調べる
  • わからない技術用語を放置せず、自分の言葉でノート化する
  • 業務外の時間でチームが使っている技術の基礎を勉強する

 

これらは小さな積み重ねですが、「案件の難易度」に関係なくできる努力です。そして、その積み重ねが「次のステップに行ける人」と「同じ現場に留まる人」の違いを生みます。

SESという働き方は、環境や案件によって成長スピードが左右されるように見えますが、実際には“環境をどう活用するか”で結果が変わります。与えられた環境の中で吸収できることを最大化する意識を持つことが、年収アップの最短ルートになるのです。

入社1年目は、まだ自分のスキルに自信が持てず、周囲と比較して焦る時期でもあります。しかし、焦る必要はありません。資格で努力を見える化し、評価面談で成果を伝え、与えられた環境から最大限学ぶ——この3つを意識するだけで、着実に「評価される人」へとかわっていくことができます。

そして、その姿勢こそが次のキャリア(上流工程・自社開発・リーダー職)への切符となり、結果的に年収アップへとつながるのです。

SES企業を選ぶ時には昇給・評価制度をしっかり確認しよう

未経験からSES企業に入社した場合でも、正しい環境で努力を積み重ねれば昇給は十分に可能です。重要なのは、「評価される行動」を理解し、それを後押ししてくれる制度や文化を持つ企業を選ぶこと。どれだけ努力しても、評価体制が整っていない会社では年収アップが遅れてしまうこともあります。

一方で、振り返りシートやミッションシートなど、成長を“見える化”できる仕組みがある企業では、努力が正当に報われやすく、スキルと年収が比例して伸びていきます。SESは決して「低年収で終わる働き方」ではありません。評価基準を理解し、主体的にキャリアを描ける人ほど、短期間で上のステージに進めます。

Unitas(ユニタス)では、SES・受託・自社開発など、それぞれの評価制度を熟知したキャリアアドバイザーが、あなたに最適な“最短で伸びるルート”を一緒に設計します。 まずはあなたの現状を聞かせてください。

 📩キャリアの悩み、Unitas公式LINEで気軽に相談できます!
▶︎ https://lin.ee/8OARMOS

Unitas(ユニタス)代表に聞く:就活全滅からリクルート人事部長へ。失敗がキャリアを拓いた理由
お問い合わせ LINE Icon LINE転職相談

LINEで気軽にキャリア相談スタート!

LINE Icon 友達追加はこちら