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AIに仕事を奪われる時代に、エンジニアとして残る人・消える人の違いとは?

AIに仕事を奪われる時代に、エンジニアとして残る人・消える人の違いとは?

「5年以内にコードの95%がAIによって生成されるだろう」

Microsoftの最高技術責任者(CTO)であるケビン・スコット氏が、ポッドキャスト番組「The Twenty Minute VC (20VC)」で語った言葉です。このコメントに危機感を覚えたエンジニアは少なくないでしょう。(出典:The Twenty Minute VC #20VC | Apple Podcasts, 2024)

インターネット上には「エンジニアの仕事はAIに奪われる」「エンジニアは就職難」といった悲観的な意見が多く見られます。では、このAIが台頭する時代に、エンジニアとして生き残るためには何が必要なのでしょうか?

この記事では、AI時代に共存できるエンジニアに求められる資質や努力を考察し、さらに未経験エンジニアがこれから進むべき道筋についても考えていきます。

エンジニアは「AIに奪われる」可能性が高い?

かつて、コンピューターやインターネットといったITツールが急速に普及したように、AIはそれと同等、あるいはそれ以上のスピードで我々の生活に浸透し始めています。それはプログラミングの世界でも同様です。現在、多くの開発現場ではAIの活用が進んでいます。

AIとエンジニアの関係

近年、GitHub Copilot や ChatGPT に代表されるAIツールの進化により、プログラミングの現場は大きく変わりつつあります。これらのツールは、ユーザーの指示に基づいてコードを自動生成し、補完や修正までもサポートしてくれるため、エンジニアはゼロからコードを書く機会が減少しました。
その結果、単純なコーディング作業から、要件定義・設計・クライアントとの折衝といった上流工程へと時間を使えるようになりつつあります。

さらに2024年には、米Cognition社が「Devin」という“AIソフトウェアエンジニア”を発表し、業界の注目を集めました。
Devinは、ユーザーから与えられた指示に基づき、情報収集から設計、コーディング、テスト、デバッグ、リリースまでを自動で進行させることを目指したモデルです。
まだ完全に自律したエンジニアの代替とはいえませんが、「AIがプロジェクトを主体的に動かす時代」が現実味を帯びてきたことを象徴する存在といえるでしょう。

現在の多くの開発現場では、ひとつのプロジェクトに数十人、時には100人以上のエンジニアが関わりながら進行しています。
しかし近い将来、「1人のエンジニアが複数のAIエージェントとチームを組んで開発を進める」という新しいワークスタイルが当たり前になるかもしれません。
AIが作業の効率化を担い、人間が構想・設計・意思決定をリードする――そんな“協働の未来”が、少しずつ現実になりつつあります。

エンジニアはAIに仕事を奪われる?

では、「Devin」のような高性能なAIの登場により、多くのエンジニアは仕事を失ってしまうのでしょうか。

指示書に従って単純なコードを書くだけの仕事は、この先減少していくでしょう。また、AIツールをうまく活用できないエンジニアも、開発の仕事を続けることは難しくなるかもしれません。

しかし、AIの進化によってエンジニアの仕事が完全になくなるとは考えにくいのが現状です。クライアントとの連携やAIへの的確な指示、AIが生成したコードの調整など、人の手を必要とする作業は多く存在します。

さらに、AIが進化することで、これまで想像もつかなかった新たな仕組みやサービスが生まれる可能性もあり、それに伴い、エンジニアの仕事が大きく広がることも考えられます。

これからのエンジニアの仕事は「AIによって奪われる」のではなく「AIの成長によって変化する」ものだと言えるでしょう。

“消えるエンジニア”の3つの特徴

急速に変化するAI時代において、取り残されてしまう可能性の高いエンジニアの代表的な特徴を3つピックアップして紹介します。

特徴① コードを書くことだけに依存する人

GitHub Copilotは、コードの自動生成に加え、チェックや修正までも自動化したGitHub Copilot Agentをリリースしています。今後もさらに高性能なAIツールが登場するであろう中で、コードを書くことだけを仕事とするエンジニアは、仕事を失う可能性が高いでしょう。

特徴② 学び直さない人

AIによって進化のスピードが加速するであろうIT業界において、常に最新の技術を学び続ける姿勢は重要です。現状に甘んじて学びを止めてしまうエンジニアは、市場価値を失うリスクが高まるでしょう。

特徴③ 孤立してチームに貢献できない人

AIが技術的な作業を担う分、人間のエンジニアには創造性や協調性、リーダーシップが求められます。他のエンジニアとの連携を避け孤立しがちなエンジニアは、チームの生産性向上への貢献が難しく、組織から必要とされなくなる可能性があります。

“残るエンジニア”の4つの特徴

AI時代においても高い市場価値を維持することができる「残るエンジニア」の代表的な特徴を4つご紹介します。

特徴① 設計・要件整理ができる人

これからのAIは、蓄積された膨大なデータを元に、問題点を改善するシステムの構築が可能になるでしょう。しかし、データだけでは推し量れないクライアントのニーズを正確に把握し、それを技術的な仕様に落とし込む作業には、高度な思考力が必要です。要件定義や設計といったスキルを持つエンジニアは、AI時代においても必要です。

特徴② AIを武器にすることができる人 

これまで多くの時間を費やしていたコーディングも、AIが短時間で効率よくこなしてくれますが、正確に動かすには、精度の高いプロンプト(指示)が必要です。AIについての知識を深め、プロンプトスキルを磨き、AIを強力な武器として使いこなせるエンジニアは、高い成果を上げることができます。

特徴③ 学び続けることができる人

AIが生成したコードの内容を確認したり、より精度の高いプログラムにするための微調整、間違いを効率的に修正するなどの作業には、プログラミング言語の知識が必要です。次々と現れる新しい技術や知識を楽しみながら習得できるエンジニアは、AI時代に欠かせない存在となるでしょう。

特徴④ チームを支える役割ができる人

組織にとって、プロジェクトの方向性を示すリーダーシップや、メンバー間、顧客との調整を行うコミュニケーション能力を持つ人材は重要です。AIは個々の部品を作り出すことはできますが、プロジェクトを立ち上げ、それらの部品を組み合わせて顧客に納得してもらえるサービスや商品を作るのは人間です。各エンジニアが安心して力を発揮できる環境を作り出せる人材は、どの業界においても必要な人材だと言えるでしょう。

セルフチェック:あなたはどちらのタイプ?

AI時代でも生き残れる人材か否か、簡単なセルフチェックをしてみましょう。以下の項目で、当てはまるものが多ければ、キャリアチェンジやリスキリングを検討する必要があるかもしれません。

  • レビューやフィードバックを受けた経験がない
  • 業務や成果物に対する批判的思考や改善提案をしたことがない
  • AIツールを使った作業の効率化には抵抗がある
  • 業務の背景や仕様を理解せず、指示された作業しか行っていない
  • チーム全体の成果より「自分のタスク消化」が重要
  • 新しい技術やツールを試す習慣がない
  • 非エンジニアとのコミュニケーションが苦手
  • 成果物の品質管理やテスト工程に関わったことがない
  • キャリア相談や学習コミュニティを活用したことがない


未経験エンジニアに必要な“AI時代のサバイバル戦略”

これからエンジニアを目指す未経験者は、“AIのある時代”がスタート地点になります。急速な変化を続けるであろうAI時代の波に乗り続けるためには、それ相応の準備が必要です。

ここでは、未経験からでもAI時代に通用するエンジニアになるための、具体的な戦略を4つ紹介します。

①基礎スキルを固める

AIツールが普及しても、AIが生成するコードの品質を判断したり、修正・改良したりするためには、プログラミングの知識が必要です。また、システム設計や、プログラムのパフォーマンスに関する課題を解決する際には、IT基礎の知識は欠かせません。AIを効果的に使いこなす優秀なエンジニアを目指すのであれば、これら基礎的なスキルは必ず身につけておきましょう。

②AIを活用する習慣を持つ

GitHub CopilotやChatGPTといったAIツールを日常的に活用し、経験を積んでおきましょう。AIへの指示を繰り返すうちに、AIの特性や「クセ」が見えてくるため、使い慣れることが高度なプロンプト作成の秘訣です。継続的にAIと対話しながら開発を進めることで、どのような指示が効果的か、どの場面でAIが力を発揮するかを体感的に理解できるでしょう。

③設計・レビューに関われる職場を選ぶ

コーディング業務だけでなく、システム設計やコードレビューに参加できる環境を選ぶと、多様な経験を積んだ「生き残れるエンジニア」になれる可能性が高まります。初心者のうちから設計思考やレビュースキルを身につけることで、初歩的な作業を行う際も常にシステムの全体像を意識できるようになるでしょう。

④メンター・キャリア相談を活用

AI時代は、環境、技術、キャリアパスなど、さまざまな観点で急速な変化が予想されます。独学だけでは網羅しきれない技術トレンドや業界の展望について、実務経験者からの生の情報を得ることはとても大切です。また、今現在の業界について詳しい専門家から、強化すべきスキルや進むべき方向性についてアドバイスを受けることで、効率的に成長することができます。

AIに負けないキャリアを作ろう

AI時代には、単純作業やルーティンワークに依存するエンジニアは淘汰される可能性が高まります。インターネット上に「AIに仕事を奪われる」という意見が増えている理由はここにあります。

一方で、AIの進化を怖がらず、新しい技術や未知の可能性を楽しむことができるエンジニア、AIを活用してより新しいものを作り出すことができるエンジニアは、むしろ市場価値を高めることができるでしょう。

未経験者にとって、目まぐるしく変化するこれからのIT業界を把握し、最善の道を選ぶことは難しいかもしれません。「自分には無理じゃないか…」と不安を感じたら、まずは専門家へ相談することをおすすめします。

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