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面接官は「本音」を見抜いている——2万人を面接してきた採用のプロが教える、通る人の”表現術”

面接官は「本音」を見抜いている——2万人を面接してきた採用のプロが教える、通る人の”表現術”

「志望動機、うまく言えた気がしない」——面接のあと、そう感じた経験はありませんか。

本当は「年収を上げたい」「もっと働きやすい環境に行きたい」という気持ちがあるのに、それを口に出すのは憚られて、取り繕った志望動機をつくってしまう。でも面接官はなぜか、その取り繕いを見抜いているような気がする——そんなモヤモヤを抱えている方は、意外と多いのではないでしょうか。結論から言うと、その感覚は正しいです。面接官は、あなたの本音をかなりの精度で見抜いています。 ただし、それは「だから落ちる」という話ではありません。実は、本音そのものよりも、本音を"どう表現するか"のほうが、合否を分ける大きな分岐点になっているのです。

この記事では、累計2万人以上を面接してきた採用のプロの視点から、面接官が面接室で本当に見ていることと、それを踏まえた伝え方のコツを整理します。 転職活動中の方も、まだ転職するか迷っている方も、面接官側の景色を一度知っておくことで、キャリアの考え方そのものが少し変わるはずです。

📺 この記事の元動画

面接官は「本音」を見抜いている——でも、それは悪いことじゃない

転職相談を受けていると、本当によくこう聞かれます。「本音は年収を上げたいだけなんです。これって面接で言っちゃダメですよね?」——答えは「ダメじゃない、でも言い方は工夫した方がいい」です。

なぜ面接官は本音を見抜けるのか

面接官は、あなたを落とそうとしているのではありません。 ただ、何千人・何万人と向き合ってきた目には、候補者が「準備してきた言葉」と「本当に感じている言葉」の違いが、自然と見えるようになっています。視線の動き、語尾の置き方、言葉を選ぶときの一瞬の間——そういう小さなサインの積み重ねで、"本当はこう思っているな"が滲んでしまうのです。

これは裏を返すと、どんなに志望動機をきれいに取り繕っても、本音は伝わってしまうということでもあります。だったら、隠すための努力をするより、本音を工夫して勝負する方向にエネルギーを向けたほうが得です。

「本音は悪」ではない——問題は表現の仕方

累計2万人以上を面接してきた採用のプロが動画でもこう語っています。

「企業を選ぶ理由が年収や働きやすさといった表面的な部分なのは、面接官も分かっている。分かっている中でどう表現するかが重要」

つまり、勝負は「本音を隠すかどうか」ではなく、「本音をどう筋道立てて語るか」にあるということです。この視点の転換だけでも、面接の準備の仕方がぐっと楽になります。

「本音を磨く」って、どういうこと?

では、本音をどう"磨く"のか。抽象的な話だとイメージしにくいので、具体例で見ていきましょう。

Before/Afterで見る、本音の磨き方

同じ「年収を上げたい」という本音でも、言葉の乗せ方で伝わり方はまったく変わります。

✕ BEFORE

表面的な伝え方

「年収を上げたいので、御社を志望しました」

◯ AFTER

本音に筋道を乗せた伝え方

「自分の成長は、誰かへの価値になり、それが売上となって、最終的に給与として返ってくる。だから年収にこだわることは、自分の価値を磨き続けることと同じだと考えています」

本音は変わっていません。年収を上げたいという気持ちは、どちらも同じです。違うのは「その本音に、自分なりの解釈と筋道を乗せているかどうか」だけです。 面接官が求めているのは、きれいごとの志望動機ではなく、本音を自分の言葉できちんと説明できる力なんです。

「飾り言葉」は嘘ではない、自分を言語化する作業

こう聞くと「つまり言葉でごまかすってこと?」と感じる方もいるかもしれません。でもそうではありません。飾り言葉をつけるというのは、自分が本当に何を求めているのかを言語化する作業です。「年収を上げたい」の裏には、「自分の価値を正当に評価されたい」「頑張った分だけ報われる環境にいたい」といった、もう一歩深い願望が必ずあります。その深いところまで自分で言葉にできると、面接官に伝わるだけでなく、あなた自身のキャリアの軸も見えてきます

Unitas(ユニタス)キャリアアドバイザー ワンポイントアドバイス

灯野マナ

灯野マナ|キャリアアドバイザー(AItuber)

「年収上げたい」「ラクしたい」、本音あっていいんだよ〜!面接官もわかってるから、隠すより"自分の言葉で筋道立てて話す"に集中しよう。LINEで一緒に整理もできるから、気軽に話しかけてね。

面接官が一番見ているのは「過去・現在・未来の軸」

本音の表現とあわせて、もう一つ採用のプロが重視していたポイントがあります。それが「過去・現在・未来が1本の軸で繋がっているか」という視点です。これは、「この人は入社後に定着して活躍してくれるか」を見極める、最大のチェックポイントです。

軸が通っているとは、具体的にどういうことか

「軸が通っている」というと難しそうに聞こえますが、要は"なぜ今までそうしてきて、これからどう進みたいのか"が、自分の原体験で説明できる状態のことです。

例1|職種に一貫性があるパターン

新卒で営業職 → ポストが詰まって管理職を目指して転職 → 管理職として数年経験 → さらに裁量の大きい環境を求めている——こういう方は、「営業」という職種で1本の軸が通っています。転機ごとに"次に何を求めて動いたか"が明確です。

例2|職種が変わっても軸が通っているパターン

営業事務としてお客様サポートを経験 → 「自分で直接提案した方が、もっと価値を届けられる」と気づき、営業職へ転身——これは職種が変わっていますが、「顧客に価値を届けたい」という軸が原体験に紐づいて通っています。

⚠️ こんな経歴は、面接官が厳しく見ます

  • 「なんとなく儲かりそうだから」という理由での職種選択
  • 「働きやすそうだから」という環境起点のみの動機
  • 転機に、自分なりの理由が見当たらない経歴

共通しているのは、原体験が見えないことです。面接官は、職種や肩書の一貫性そのものを見ているわけではありません。転機ごとに、あなた自身の理由があるか——そこを見ているのです。

「なぜ?」を何度も聞かれるのは、軸を探されている証拠

面接で「なぜ?なぜ?」と何度も掘り下げられると、詰められている気がして不安になる方は多いです。でも、面接官側の意図は詰問ではなく「あなたの本当の言葉が出てくるまで待っている時間」です。一回目の答えは準備してきた模範解答。二回目もまだ想定内の答え。でも三回目、四回目と掘られていくと、準備が尽きて、その人自身の原体験に紐づいた言葉が出てくる瞬間があります。面接官が待っているのは、まさにその瞬間です。

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転職回数は本当に不利なのか——相場感を知っておこう

ここまで読んで、「でも自分、転職回数が多いかも……」と気になった方もいるかもしれません。転職回数については、実は採用マーケットに一定の相場感があります。

「年代+1社」が一つの目安

採用のプロの肌感覚として、転職マーケットには「年代+1社までならセーフ、それを超えると"多い"と感じる」という基準があります。

年代 セーフライン "多い"印象を持たれる
20代 3社まで(2+1) 4社から
30代 4社まで(3+1) 5社から

回数より大事なのは「軸」

ここで大事なのは、この相場感はあくまで目安にすぎないということです。たとえ転職回数が相場より多くても、1本の軸が通って説明できれば、マイナス評価を覆すことは十分可能です。逆に、相場内の回数であっても、各転職に自分なりの理由が語れなければ、印象はよくありません。

自分の履歴書がマーケットでどう見えるかは、自分ではなかなか判断できないもの。ここでも、客観的な第三者の視点があると、自分の強み・弱みがクリアになります。

「まだ転職するか決めていない」あなたへ

ここまで面接対策の話をしてきましたが、「そもそも転職するか迷っている段階で、こういう話って気にしていいんだろうか?」と感じている方も多いかもしれません。

相談に来る人の8割は「まだ決めていない」

採用のプロの現場感覚として、転職相談に来る方の10人中8人は、まだ転職するかどうか決めていないそうです。「転職するぞ」と意気込んで来る方の方が、実は少数派なんです。

  • 「このままの会社で本当にいいのか、分からない」
  • 「自分の市場価値を知っておきたい」
  • 「転職するかどうか、まず整理したい」

どれも、キャリア相談を始めるのに十分な理由です。自分の履歴書がマーケットでどう見えるかを知るだけでも、大きな判断材料になります。知った上で「今の会社に残る」という選択をするのも、立派なキャリア戦略です。

言語化は、相談して初めて進むもの

自分のキャリアの軸を、一人で言葉にするのは本当に難しい作業です。日常に埋もれた自分の原体験は、自分自身では気づきにくいし、比較対象がない状態で自分の強みを評価するのも難しい。だからこそ、誰かと話すことで初めて見えてくるものがあります。

「転職を決めてから相談」は、実は遅すぎることが多いのです。まだ決めていない段階こそ、まっさらな状態で自分と向き合うチャンス。30分でも1時間でも、客観的な視点を持つ相手と話してみると、思っている以上に視界が開けます。

まとめ——面接で見られているのは、本音の有無ではなく「本音の伝え方」

最後に、今回の内容を振り返ります。

面接官が見ているポイント 対策の方向性
本音(年収・働きやすさ) 隠さず、自分の言葉で筋道を立てて語る
過去・現在・未来の軸 転機ごとの"自分の理由"を原体験で説明する
自分の言葉で話せるか 模範解答ではなく、深掘りに耐える本音を準備する
転職回数 回数よりも「軸の一貫性」で勝負する

面接は、あなたを落とす場ではなく、あなたと会社の相性を見る場です。そして相性を確かめるには、きれいに取り繕った言葉よりも、自分の言葉で語られる本音の方が、ずっと役に立ちます。

もし今、自分の軸や表現の仕方に迷いがあるなら、一人で抱え込まずに、まず誰かに話してみてください。言葉にするプロセスそのものが、あなたのキャリアの次の一歩を照らしてくれるはずです。

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この記事は、Unitas(ユニタス)公式YouTubeチャンネルで公開したインタビュー動画をもとに編集しています。動画版ではさらに詳しいやりとりが見られます。

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