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飲食店の入社初日を店長一人に任せない受け入れ準備シート

飲食店の入社初日を店長一人に任せない受け入れ準備シート

新人の初日は、教える内容だけでなく、誰が迎え、誰が質問を受けるかまで前日に決めておきましょう。店長がすべてを担当する形では、接客や厨房の対応と重なったときに、説明が途中になりがちです。採用を兼務する店長や本部担当者に向けて、入社前から初日の退勤までに使える準備シートをまとめました。

初日に覚える仕事を増やすより、最初に任せる作業を絞り、分からないときの確認先を伝えることから始めます。以下のシートと進め方は、編集部による運用案です。店舗の業態、担当業務、営業時間に合わせて書き換えてください。

出勤案内は前日までにそろえる

本人に伝えるのは、出勤日時、集合場所、到着時に声をかける相手、持ち物、服装、連絡先です。「店に来てください」だけでなく、入口が複数あるなら、どこから入るかまで具体的にします。メールやメッセージを送った後は、本人が確認できたかも確かめましょう。

制服や名札など、店側が用意するものは本人の持ち物と分けて確認します。着替えの場所、荷物の置き場、勤怠の記録方法も、当日に案内する人を決めておくと説明漏れを見つけやすくなります。

担当者は勤務表と照らして決めてください。迎える人が出勤していない、教える人が休憩中という予定なら、別の人へ頼む必要があります。急な欠勤や繁忙時の代わりの担当も一人決め、本人へ名前を伝えられる状態にします。

説明や練習の時間も当日の予定に入れます。注文が集中する時間と重なるなら、人員や時間帯を見直してください。新人が来てから、その場にいる人へ頼む運用は避けたいところです。

前日までに埋める受け入れ準備シート

本人の名前/初出勤日:         
集合時刻・場所/本人の確認:         
持ち物・服装/店舗で用意するもの:         
迎える人/不在時の代わり:         
仕事を教える人/質問を受ける人:         
忙しいときの質問先・声のかけ方:         
最初に任せる作業:         
担当者の確認が必要な作業:         
安全・衛生の教育担当/実施する時間:         
退勤前に振り返る人/次の勤務の担当:         

欄を埋めたら、担当者本人に依頼し、引き受けられるかを確かめます。名前を書いただけでは引き継ぎになりません。例えば「明日、初出勤の方を入口で迎え、着替えの場所と勤怠の記録方法を案内してください」と、最初に頼むことまで伝えます。

シートは、指導に必要な担当者が確認できる場所に置きます。新人の住所や私用の連絡先など、受け入れの段取りに不要な個人情報まで書き込む必要はありません。

迎える 教える 質問を受ける 引き継ぐの各担当と代役を決める図
編集部による運用案。図:Unitas Pass編集部

最初に教える仕事を絞る

初日の説明順は、本人が店に着いてから動く順に考えると整理しやすくなります。迎える人の紹介、着替えや荷物置き場、勤怠の記録、必要な安全・衛生の説明を済ませてから、担当する作業を教えます。説明の順番は、現場の決まりに合わせて調整してください。

店の業務を一度に説明するのではなく、その日に任せる作業を一つ選びます。例えば客席の片付けでも、どの席から始めるか、食器をどこへ戻すか、困ったら誰へ聞くかまで、作業の範囲をはっきりさせましょう。本人の経験だけで「できるはず」と判断せず、自店の手順を確認します。

教える人が手順を説明して見せた後は、本人にも実際にやってもらい、その場で確かめます。ただし、刃物、熱源、機器、洗剤などを扱う作業は、必要な教育や注意事項の確認を先に行い、任せてよい範囲を責任者が判断してください。

手順を説明し やって見せ 本人が行い 担当者が確認する流れ
編集部による運用案。図:Unitas Pass編集部

厚生労働省は、新たに雇い入れたときや作業内容を変更したときは、業種や雇用形態などにかかわらず、遅滞なく安全衛生教育を実施する必要があると説明しています。このシートは、その教育や、店舗で定める食品衛生の説明・指導を置き換えるものではありません。必要な教育は担当者を決めて別途確実に実施し、店舗のルールに沿って記録・確認します。

営業が忙しくなって説明を中断するときは、次に何をして待つか、誰がいつ続きを教えるかを伝えます。まだ説明していない仕事を、様子を見て手伝うように求めないことも大切です。本人が一人で進めてよい作業と、確認してから進める作業を分けておきましょう。

質問先は名前と頼み方で伝える

「分からなければ誰かに聞いて」では、忙しい時間に誰へ声をかけてよいか迷います。「今日は山田さんに聞いてください。接客中なら佐藤さんへ声をかけてください」のように、担当と代わりの人を具体的に伝えます。これは説明文の例なので、実際に勤務している担当者名に置き換えてください。

声のかけ方も一度伝えておきます。「手が空いたらお願いします」では後回しになりそうなら、「次に何をするか確認したいです」と伝えてもらうなど、店舗で受け止められる方法を決めましょう。安全や衛生に関わる迷いがあるときは、自己判断で続けず、作業を止めて確認するよう説明します。

店長だけが質問を受ける必要はありません。ただし、担当者ごとに教え方が変わらないよう、最初に任せる仕事と注意点は共有しておきます。教える人が交代する際は、「説明したこと」「一緒にできたこと」「次も確認が必要なこと」を区別して渡してください。

退勤前に次の勤務へつなぐ

退勤前に短く話す時間を取り、「今日、一人では判断しにくかった場面はありましたか」と聞きます。「大丈夫だった?」だけより、どこで確認が必要だったかを記録しやすくなります。すぐに答えられない質問は、確認する人と、いつ返事をするかを決めましょう。

最後に、次の出勤日時、その日に教える人、引き続き練習する作業を本人と確認します。引き継ぎには、「教えた」とだけ書かず、「食器の戻し場所を案内した。片付けは一緒に実施。次回も担当者が確認する」のように、実際に行ったことを短く残します。

この記録は、できなかったことを並べるためのものではありません。次の担当者が、どこから説明を始めるかを判断できる内容に絞ります。

まずは次に入社する一人について、前日の勤務表に迎える人と教える人の名前を書いてみてください。初日の後には、用意が足りなかったもの、担当が不在になった時間、答えを持ち越した質問を見直します。新人の評価だけで終わらせず、店側の準備を次の受け入れに生かしましょう。

次の担当者へ渡すメモ

説明したこと:         
一緒に実施したこと:         
次回も確認すること:         
持ち越した質問/返答担当・期限:         
次の出勤日時/教える人:         

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出典と参考資料

確認日:2026年10月27日

厚生労働省「労働安全衛生関係の免許・資格・技能講習・特別教育など」の「安全衛生教育」。雇入れ時・作業内容変更時の安全衛生教育について参照。
厚生労働省の解説ページ

本稿の準備シートと業務の教え方は、編集部による運用案です。必要な教育内容を網羅したものではありません。

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